就職活動に対する意識向上のための授業実践報告

摘要

近年、欧米、日本を中心に大学生の「キャリア探索行動」のような意識と実践に着目してきた一方、マレーシアでは大学生が職業の前に職業探索を行うところか、それを考えることさえ意識していない。そこで就職活動に対する意識向上させる授業実践を行った。本実践では一学期、すなわち１４週間にわたり、次の４つを学生にさせた。１）職業についての希望や目標を明確にしていくため、自分が興味のある業界で働いている学部の先輩を訪ね、実際の仕事と内容などをインタビューする。そのインタビューの結果をクラス内発表し、発表を通じて、教室でクラスメートとOBOG訪問する際に必要であったマナーなどの情報を共有する。２）明確になった自己の職業に対する目標を設定し、企業への履歴書など書類作成する。３）職場における必要な知識、スキルなど自己検討し、今後のキャリア計画を考え作成する。４）再びクラス内で、キャリア計画を発表し、クラスメート間でコメントし合う。本授業の学習達成度は、教師の継続評価と期末試験で測る。期末試験で本授業に対する内省文を書かせたところ、多くの学習者が自己理解、就職活動の準備を卒業する前に行う、キャリア計画の重要性が有意義であったと回答した。また、本授業の学習者同士のコメントの話し合いを通じて、OBOGに対するマナーや言葉遣いなどが重要であることを学ばせることができた。